子どもの「なんで?」が、静かに潰されていく瞬間

ユニクロの自動会計機の前で、こんな場面に出くわしました。

「なんでここに入れると、勝手に計算されるの?」

小学生くらいの男の子が、純粋な疑問を口にしただけでした。
怒っている様子でも、ふざけている様子でもない。
ただの「なんで?」です。

しかし返ってきたのは、

「うるさいな。金を払ってるんだから黙ってな」

という母親の怒鳴り声。
さらに父親も、

「うるさいならゲンコツするぞ」

と警告。

その場は静かになりました。
でも同時に、何か大切なものが失われた気がしました。


目次


「なんで?」は理系の入り口

あの質問は、立派な理系の入り口だと思います。

・見えないのに
・触っていないのに
・なぜ数がわかるのか

これはもう、科学そのものです。

「どうして?」と疑問を持つことは、
学力以前に思考力の原点

ここで必要だったのは叱責ではなく、
「いいところに気づいたね」という一言だったのではないでしょうか。


ユニクロの自動会計機の仕組み

ユニクロの自動会計機は、RFID(無線ICタグ)という技術を使っています。

商品一つひとつにICタグが入っており、
電波を使って一気に情報を読み取る仕組みです。

だから、

  • 商品を袋に入れるだけで
  • 何点あるか
  • 合計金額はいくらか

が瞬時に分かる。

正直、横から
「実はね、RFIDっていう技術で…」
と教えてあげたくなりました。

でも、知識より先に必要だったのは
興味を肯定することだった気がします。


静かになる代わりに失われるもの

確かに、忙しい日もあります。
余裕がない瞬間もあります。

それでも「うるさい」「黙れ」で終わらせると、
子どもはこう学んでしまう。

「考えることは迷惑なんだ」

日本ではよく言われます。

  • 主体性がない
  • 理系が育たない
  • 挑戦しない若者が多い

でも、その原因は特別な教育環境ではなく、
こうした日常の何気ない場面にあるのかもしれません。


問いを潰さない社会であってほしい

あの男の子が、
またどこかで「なんで?」と言える場所に出会えることを願っています。

学校かもしれない。
本かもしれない。
動画かもしれない。

理系の才能は、特別な家庭に生まれるものではありません。

問いを問いのまま、大切にしてもらえたかどうか。

それだけで、未来は変わる。
そんなことを考えさせられた、ユニクロの会計機前の出来事でした。

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